自殺総合対策大綱(素案)に対する「意見書」を提出しました
 
 

5月10日、24団体の連名で自殺総合対策大綱(素案)に対する「意見書」を提出しました


「自殺総合対策大綱」素案への意見書について
2007年5月3日
ライフリンク代表
清水康之
 4月27日に発表された「自殺総合対策大綱」の素案。
 政府はいま、この素案に対する私たち市民からの意見を求めています。

 ライフリンクでは、政府が提案している「削減目標」に対しての見解を意見書にまとめて、全国の民間団体と連名で内閣府に提出することにしました。

 自殺対策に取り組んでいる団体で、下記意見書の内容に同意し、かつ連名で提出したいという方がいらっしゃいましたら、5月8日(火)正午までにライフリンク事務局までご連絡下さい。
→ライフリンク事務局 メール:info@lifelink.or.jp 電話:03-3261-4934

 なお、個人の場合、直接 内閣府HP より意見を送れるようになっています。(5月10日まで)
 ※ライフリンクを通して送ることはできませんのでご注意を。

    ◆大綱(素案)概要(PDF)    ◆大綱(素案)(PDF)    ◆意見書に関する補足意見
    ◆関連報道 (共同NHK毎日読売)

自殺総合対策大綱(素案)についての意見

【意見】
 「削減目標」を「年間自殺者数の減少」と表現を改め、その中身を「平成28年までに年間22000人以下にすることを目標とする」とすべきである。

【理由】
@自殺対策基本法の成立をうけ、これから社会全体で自殺対策に取り組もうというのであれば、それを 牽引する政府としての本気度を目標値でもって意思表示していく必要があるから。

A経済、生活、勤務問題による自殺だけでも毎年1万人いるわけで(警察統計)、そうした社会的要因が 深く関わる自殺者数を鑑みても「年間22000人以下」は実現可能な目標であるから。

B国立社会保障・人口問題研究所によると10年後の将来人口推移中位推計は1億2590万人であり、  98年の自殺者急増前の自殺率で考えれば年間21400人と、22000人以下となるから。

C「年間22000人以下」は 『健康日本21』 が掲げる目標値としてすでに馴染みの深いものとなっており、それに取って代わるだけの根拠が素案の目標値「自殺率20%減少」にはないから。

D自殺はひとつひとつの「いのち」に関わる問題であり、広く社会をあげて取り組もうとする対策の目標値を パーセンテージなどで表すべきではないから。

 自殺総合対策大綱素案に記されている通り、自殺は「追い込まれた末の死」であり「社会の努力で避けることのできる死」であるならば、本来目標として掲げるべき数値は「自殺者0人」以外にはない。
 しかし、現実問題として自殺を0にするのは不可能であろうし、対策を効果的に推し進めていくためには実現可能な目標を設定する必要がある。

 自殺対策基本法の成立により、日本の自殺対策は「社会的」「総合的」という視点を重視したものへと変わることとなったわけで、そうした中で目標を掲げるならば、従来よりも踏み込んだものにすべきである。
 十分な根拠がないのに、これまでと比べて後退したものにするなどということは、関係者の志気を下げるだけであり、決してあってはならない。自殺対策を牽引していく立場にある政府として、せめてこれまでの目標値を踏襲し、自らの決意と覚悟とを示していくべきなのである。

 なお、英国やフィンランドの削減目標を、素案の「自殺率20%減少」の根拠とするにはいささか無理がある。英国の自殺率は日本の3分の1以下であり、フィンランドが目標を設定したのは自殺率が上昇し始めの頃である。そうした事実をも勘案した上で根拠としなければ、公正ではない。

◆意見書に関する補足意見:
ライフリンク代表日記 "自殺総合対策大綱案の「削減目標」に異議あり”
http://blog.livedoor.jp/bxs00035/

◆内閣府「意見募集」HP:
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/sougou/taisaku/iken.html

◆大綱(素案)概要:
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/sougou/taisaku/kaigi_2/data/s1.pdf

◆大綱(素案):
http://www8.cao.go.jp/jisatsutaisaku/sougou/taisaku/kaigi_2/data/s2.pdf